家具塗装について
木材は、樹種によってさまざまな性質、個性を持っています。広葉樹、針葉樹、硬い、柔らかい、導管の状態、ヤニの有無、木理や紋様、色合いなど。木材塗装は、そのような性質を生かしながら調整して、天然の美しさをさらに引き出すために塗装が施されます。刷毛、ローラー、スプレーなどを用いたさまざまな塗装法があります。 塗装には、透明塗装と不透明塗装があります。透明塗装は塗膜のしたから木地が透けて見えるもので、不透明塗装は木地を隠蔽して見えなくする方法です。透明塗装の中には、着色と無着色があり、さらに無着色の中には、ナチュラル仕上げ、白木仕上げ、オイル仕上げ(自然塗料仕上げ)があります。木材は自然素材なので、同じ樹種でも均一なものがそろわないことが多く、透明塗装では、材色を補う着色透明塗装が主流になっています。着色はなされているが、木のもつ表情は損なわない仕上げ法です。最近は、まったくの透明仕上げよりも、5分消し程度に不透明な表情のものが好まれています。 ナチュラル仕上げは、木の表面に薄く塗料を塗ったような仕上げ法で、塗膜はあるが木地の質感は損なわない方法です。白木仕上げは、ぜんぜん塗ってないように見せる仕上げです。オイル仕上げは、気の表面に塗膜を形成せず、表層部にオイルを擦り込んで、しみこませて仕上げる仕上げです。オイルフィニッシュのことをマイクロフィニッシュ(浸透仕上げ)ともいいます。木の表面に塗膜を形成しないため素地調整をしっかり施していなければ、仕上がりの良し悪しに大きく影響します |